マイホームを持つにあたっては、中古住宅の購入や、建売分譲住宅の購入といった方法もありますが、「家を建てる」という言葉を使うことができるのは注文住宅に限られます。一般商品でたとえて言えば、自分が購入する商品の企画立案を自身で行うことになるので、多くの知識や手続きが必要になってきます。それでは注文住宅を依頼するにあたって、どんなことから始める必要があるのでしょうか。まずはコンセプトです。

いくらハウスメーカーや工務店の技術があっても、このように家を建てたいという基本的な考え方が決まっていないと、建設作業ができません。そのためにどんな家にしたいのか、自分たちの生活には何が必要なのかを見極めて構想を練っておく必要があるのです。住宅展示場を訪れることはもちろん、常々住宅建築に興味を持ち、いつもの町を建築という新しい視点から眺めると、感覚も研ぎ澄まされてきます。注文住宅のコンセプトを練る際に忘れてはいけないことは、将来を見据えるということです。

現在の自分、家族のニーズに合うような要望を盛り込むことはもちろんですが、建てた住宅には今後何十年も住み続けることになります。子供たちが成長した後のこと、自分たちが年老いた後のこと、そういった将来まで考えて、使い勝手の良い住宅を実現したいものです。しっかりとした構想が固まったら、次はその構想を実現してくれる依頼先の選定です。大手ハウスメーカーや地元の工務店、または建築設計事務所など依頼先は何種類もありますが、それぞれにメリット、デメリットがあります。

自身に合う依頼先を見つけるためには住宅展示場や完成見学会などを通じて、たくさんの会社や事務所と接する機会を持ち、多くの情報を集めておくことが大切です。