住宅は3回建ててやっと満足したものが建つと言われています。それほどに設計は難しいものなのでしょうか。一般的に注文住宅は、一生に一度の買い物である場合がほとんどです。常識的に考えても、気に入らなかったから建てなおせばよいとはならないものです。

できるだけ家族の理想に近づけながら、満足のいく注文住宅を建設するためにはどのようなことに配慮すれば良いのでしょう。住宅は家族が帰ってきたとき安らげる空間であることや、快適な暮らしを望んでつくられるものですが、おしゃれさを追求したり、家相や風水などにとらわれすぎると、ほとんどの場合、設計やその後の生活に無理が生じます。満足できる住宅とは、ずばり「不満の少ない家」なのです。注文住宅では家族の希望を伝えながら形にしてもらうことができることが最大の魅力ではありますが、設計担当者と意見が合わないこともでてくる場合があります。

このときに自分たちの意向を推し進めることなく、多くの住宅やそこに住む人々を見てきたハウスメーカーや工務店など、プロの意見にも耳を傾けることも大切です。外観や内装を決める前に、まずはいかに生活しやすい空間であるかを追求し、主に家事によって一番動作の多い家族の生活動線に配慮した間取りを中心に考えてみてはいかがでしょうか。そして快適な住宅は温度も大切です。夏は涼しく、冬は暖かく過ごせ、かつ光熱費もできるだけ節約できるような構造に設計することも大切です。